Journal Caféの2023年度を振り返る:アクセスランキングからみた注目トピックは何だ?

その他, 2024.03.29

こんにちは、たけぞーです。

もうすぐ2023年度もおわり、新年度を迎えますね。
たけぞーはこの1年間、継続してがんばったことは紙の家計簿をつけることと出社時のお弁当作りくらいでしょうか。小さいときにもおこづかい帳をつけて管理してましたが、何に使ったか思い出せないときの必殺技、「その他」を多用していたものです。そのころに比べればだいぶ成長しました!
、、、仕事のことじゃないんかい!って感じですが笑

さて、今回はJournal Caféの2023年度振り返りをしてみたいと思います。
今年度も皆さまにたくさんの記事を読んでいただきました。ありがとうございます。まずはアクセス数が多かった記事Top10をご紹介します。

2023年度アクセスランキング(2023年4月1日~2024年3月27日)

順位 記事タイトル
J-STAGEでのオープンアクセスと認証なし(フリー)ってどう違うの??
PubMedで論文が検索されるようになるまで②
PubMedで論文が検索されるようになるまで①
PubMedで論文が検索されるようになるまで③
ゆるりとしたORCIDの連載 その⑤具体的なORCID活用シーン – 他サービスから業績を取り込む –
DOIを付けるためには
DOAJについてご存じですか?
ゆるりとしたORCIDの連載 その② ORCID iDを取得してみよう
ゆるりとしたORCIDの連載 その④具体的なORCID活用シーン – Crossref –
10 PubMedを利用されているみなさん。My NCBIへのログイン方法が変更になるみたいです。

 

Journal Caféのアクセスランキングを発表したのは初めてですが、みなさんどうでしょうか。個人的には、一昨年執筆したわたしの記事が1位になっていてとても嬉しいかぎりです(笑)

PubMedとORCIDの記事は以前からよく読まれています。シリーズものだからということもありますが、ランクインした記事の大半がPubMedとORCIDの内容ですね。

実はこれまでずっとPubMedの記事が上位を独占していたのですが、今年度に入りJ-STAGEでのオープンアクセスと認証なし(フリー)の記事へのアクセスが上昇したのでした。それも僅差ではなく、1位の記事は2位の記事の倍くらいアクセスされています。

また、7位にはリロ博士が詳しく教えてくれているDOAJの記事がランクインしました。DOAJに関する内容は過去にセミナー報告でさらっと取り上げたのみでしたが、この記事で詳しくご紹介しました。特に下期のアクセス数として確認すると、上位3記事については変更がありませんが、4位にこのDOAJの記事が入っています。(ちなみに上期は10位でした)

この変動をみると、やはりオープンアクセスへの関心が高まっているということが分かります。

 

1つ前の「2023年の電子ジャーナル出版業界トピック」の記事でも触れていますが、2023年5月に開催されたG7広島サミット、G7仙台科学技術大臣会合では、公的資金による研究成果を学術論文として発表する際のオープンアクセスの推進に関する検討が進められ、6月には統合イノベーション戦略2023にて、2025年度新規公募分から学術論文等の即時オープンアクセスの実現ということが閣議決定されました。

さらに10月末には「公的資金による学術論文等のオープンアクセスの実現に向けた基本的な考え方」として、

  1. 公的資金により生み出された研究成果の国民への還元と地球規模課題の解決に貢献
  2. 国全体の購読料及びオープンアクセス掲載公開料の総額の経済的負担の適正化
  3. 我が国の研究成果の発信力の向上

について発表がありました。このあたりはJ-STAGEでも11月にセミナーをやっていたようで、セミナー資料セミナーのアーカイブもあったのでそちらが参考になるかと思います。

このような動きを背景に、本記事のアクセス数が増加しているのではないかと思います。

なお、即時オープンアクセスについては、その後2024年2月16日に「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」、2月21日には「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」(統合イノベーション戦略推進会議令和6年2月 16 日決定)の実施にあたっての具体的方策」が発表されているので、引き続きウォッチしていきたいと思います。

 

そのほかアクセス数の遷移を見て印象的だったのが、このランキングには入っていないのですが全文XML作成ツールの記事が下期のアクセス数に絞ったときに10位にランクインしていました。

ちょうど下期に入ってからJ-STAGEではこれまでPDFから書誌XML形式のデータを作成するツール、書誌XML作成ツールのサービス終了を発表していました。そのページ内に全文XML作成ツールで書誌XMLのデータを作成する、という資料が掲載されています。

いままで自分たちで書誌XML作成ツールを利用してデータ作成をしていた方たちは、これから異なるフローでデータを作成していく必要があり、全文XML作成ツールについて調べた際に読んでいただけたのかと思います。

 


さて、Journal Caféの振り返りをしてみました。たまにはこうやって振り返ってみるのもいいなぁと感じました。

来年度も皆さまが楽しめる・お役に立つような記事を執筆していきますので、引き続きJournal Caféをよろしくお願いいたします。

それでは次回の更新をお楽しみに〜!