ジャーナル小話⑤ ここが大変!編集事務局②

Editorial Manager, 2020.11.12

こんにちは。名もなき男ジェイミーです。

今年の映画は何と言っても”全集中”で「鬼滅の刃」ですよね。漫画・アニメが映画になった作品はいろいろありますがここまでヒットするとはスゴイ作品です。物語もまだまだ続きがあるのでどうなっていくのか楽しみです。

ですが、個人的な今年の映画はダントツ「TENET テネット」です。ネタバレではありませんがストーリーや映像がとにかく斬新で、すべてのシーンを注意深く見ていても、もう2回ぐらい見たくなる作品です。あと「鬼滅の刃」もIMAX版で見た方が良いですが、IMAXカメラで撮影した「TENET テネット」はIMAXをパワーアップした「IMAXレーザー/GTテクノロジー」の映画館で見た方が絶対に良い作品なので、まだご覧になっていない方はぜひ観てほしいです。

前回の第1弾では論文投稿の受付作業について紹介しましたが、今回は受付作業後の査読・審査・採否をする工程の体験談をご紹介します。

 

ここが大変!編集事務局② 論文投稿の進捗管理

やっとの思いで受付した論文の次なるステップは、編集委員会による論文の査読・審査・採否をする工程です。
審査工程はジャーナルごとの編集委員会によってパターンは異なりますが、お話を伺った学会様では以下のような審査フローを編集委員長・担当編集委員(エディタ)・査読者の役割に分かれておこなっていました。

編集事務局では、この審査フローに従って論文の審査を滞りなく進めるため、それぞれの役割を担当されている先生へ連絡した日付やメールや郵送で送付した資料名、やり取りの履歴や依頼してからの経過日数などを論文ごとに進捗管理しないといけません。

エクセルの進捗管理表と格闘する日々

引継ぎ資料として渡された管理資料は、エクセルで作成された進捗管理表でした。
エクセルはご存知の通り簡単に項目を追加や変更、色付けたり、コメントを残せたり、関数やマクロでカスタマイズすることも可能なので一般的にも様々な管理表として利用されています。

この編集事務局の進捗管理表も歴代の編集事務局が便利にしようといろいろなカスタマイズがなされていました。
ただ、先生からお話を聞くと論文を受付したあとに1論文ごとに行を追加していくのですが、途中から関数かマクロの設定が反映されていない状態になっていたそうです。
先生方は関数やマクロがよくわからない事と、論文は日々投稿されてくるので引継ぎを受けた時から手動で管理するような手順になっており、この管理表の更新作業だけで1~2時間過ぎてしまう事もあったそうです。

ほかにもエクセルあるあるですが、

  • PCの持ち出しができないので研究室に来ないと更新作業ができない。
  • 同時編集ができないので他の先生にお願いできない。
  • 日付やコメントを間違って変更・削除したまま上書き保存してしまった。
  • やっと更新して保存しようとしたらデータ件数が多すぎてうまく保存できない事やファイルが壊れてしまった。
  • ファイルが壊れてしまった時にバックアップファイルを利用したが更新した内容を忘れてしまった。
  • エクセルを最新版にしたらエラーが出たりレイアウトが変わってしまった。

その結果、毎週管理表をプリントアウトして保管するようなってしまったそうです。
また、論文審査の進捗状況は、毎月開催される編集委員会で報告資料として利用するためプリントアウトするときも文字が切れていないか?コメントが消えていないか?を確認したり手作業も負担になっていたそうです。

投稿審査システムの検討

このままエクセルの管理表を続けると自分の研究ができず大変になってしまうと感じて、先生が所属されている別の学会の先生に状況を相談したところ、投稿審査システムの検討を勧められ弊社へお問い合わせをいただきました。

投稿審査システムは、論文の投稿から採択までの工程がオンライン上で管理できるためエクセルの進捗管理表を更新する必要もありませんし、著者や委員の先生方への連絡もインターネットが利用できる環境があればいつでもどのPCでもブラウザ画面から操作が可能になります。

お話を伺った編集事務局は、その後投稿審査システムを導入いただき、大変だった論文受付から採否までの業務が大幅に軽減され、次の編集事務局に同じ苦労をさせずにすむ事をとても喜ばれておりました。
最初にお会いした時に先生が

「エクセルは便利なんだけど、ここまで複雑になっていると私たちではどうしようも出来ないし、直す時間もないから任期の2年間は我慢して使っています。」

とおっしゃったひと言に、編集事務局を引き受けた先生のあきらめに近い大変さを感じました。

コロナ禍で校内に入れない大学などもあると聞きますし、今思うと以前のまま編集事務局業務を続けていたら、先生方の負担はもっと大きくなっていたかも知れませんし、受付業務や審査工程に遅れが出てしまい、ジャーナルが発行できない状況になっていたかも知れません。
編集事務局業務を担当することになった先生方から聞いた体験談をもとに2回に渡って紹介しましたが、もし同じようなお悩みをお持ちでしたらお気軽にご相談ください。

投稿審査システムにご興味ございましたら詳しい情報はこちらのリンクから。

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