JaLCの会員制度って何だ?

JaLC, 2018.06.26

お久しぶりです。最近暑くなってきましたね。
夏が近づいてきたそんな午後の昼下がりに強炭酸飲料(ライチ味)を嗜んでいるミーハーな三上です。

さてさて、前回はDOIを付与できる日本の登録機関、JaLCについてご紹介しました。
(忘れてしまった方は「JaLCをご存じですか?」をチェック!)

その中でもお話したように、JaLCの登場で日本のコンテンツに対するDOI付与の敷居が下がりました。

そうです!以前のようにCrossrefやDataCiteのような海外サービスと契約しなくても、英語データの準備ができていなくても、DOIは付与できるのです。

では具体的にどうすればいいのか、今回はそのあたりをご紹介します。

JaLCの会員制度について

JaLCには入会してサービスを利用する「正会員」と、「正会員」を通じてJaLCのサービスを利用する「準会員」の二つの利用形態があります。

JaLCでDOIを取得するには、このどちらかの制度を利用するしかありません。重要なポイントですので少し詳しくお話します。

 

正会員

「正会員」は、コンテンツの書誌情報などを直接JaLCに登録し、DOIを取得できます。

コンテンツの登録方法については、Webフォームからタイトルや著者等のデータをテキスト入力で1コンテンツずつ登録する方法と、JaLC専用XMLを作成し複数コンテンツを一括で登録する方法(※要XML知識)の二通りがあります。

また、書誌情報やDOIを使用してJaLCに登録されている全てのデータに対して検索を行い利用することもできます。

ただし、正会員になるには以下の要件を満たさなければなりません。

会員資格(参加規約第3条1項)

  1. 日本国内の法人又は団体であること
  2. JaLC の目的及び事業を理解し賛同すること
  3. 以下のいずれかの一つに該当すること。又はジャパンリンクセンター運営委員会が特別に認めた場合
    • コンテンツを発行又は提供していること
    • コンテンツに関する何らかの電子サービスを行っていること

会費(参加規約第5条1項)

正会員はDOIを付与したいコンテンツの量などにより、会員区分A~Eを割り振られます。その会員区分により、以下のとおり定められた年会費の支払いが生じます。

正会員の年会費区分(2018年5月現在)

会員区分 A B C D E
①コンテンツの登録件数 無制限 5,000件
まで
2,500件
まで
1,000件
まで
100件
まで
②JaLCデータの検索件数 無制限 無制限 無制限 無制限 500件
まで
③サイトIDの数 無制限 5ID
まで
1ID 1ID 1ID
会費
(正会員が非営利である場合)
30万円
以上
20万円 10万円 5万円 2万円
会費
(正会員が営利である場合)
36万円
以上
24万円 12万円 6万円 2.4万円

※詳細は「ジャパンリンクセンター参加規約」をご参照ください。

 

準会員

「準会員」とは、正会員を通じてコンテンツの書誌情報等をJaLCに登録した機関のうち、以下の要件のいずれかに該当する機関のことです。正会員と共にJaLCを支えるメンバーとして「準会員」と呼ばれます。

  1. 自機関でJaLCに登録したデジタルコンテンツを管理している機関
  2. 独自のプレフィックスを持つ機関

準会員は取り纏め機関である正会員を通し、正会員が設定した条件に従ってコンテンツにDOIを登録することができます。

なお、取り纏め機関の設定している条件というのは、その機関により様々ですので詳しく聞きたい場合は該当機関に直接お問い合わせが必要です。

正会員の取り纏め機関はJaLCのWebサイトで確認できます。

 

おわりに

JaLCの会員制度は、「正会員」と「準会員」で大きく利用形態が変わってきます。

図にしてみるとこのような流れでのデータ登録になります。

赤の矢印

正会員がデータ(タイトル、著者、抄録、DOI、URL、等々)を登録するケース

パターン1:Webフォームから登録
パターン2:XML(JaLC用)のアップロード

青の矢印

準会員のデータ(タイトル、著者、抄録、DOI、URL、等々)を正会員が取り纏めて登録するケース

※取り纏め機関の場合のみ対応可能
準会員は正会員の制限に準じた形式でデータを渡し、取り纏め機関がJaLCへデータを登録する。

 

主体的に自身のコンテンツを登録したり、JaLCに蓄積されているデータを上手く利用したいなどお考えの場合は「正会員」。取り纏め機関の設定条件に準じて、JaLCへ登録をお願いする場合などは「準会員」など、必要に応じて使い分けていただければと思います。

JaLCへの登録が済めば、いよいよDOIを使用したコンテンツへのアクセスが可能になります。

それでは、よいDOIライフを!

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