JaLCをご存じですか?
JaLC, 2017.11.22はじめまして!あの三上です。(どの?)
朝ごはんはパン派で、カフェに三上あり!とよく言われます。
そんな三上が「JaLC(ジャルク)」というシステムについて連載していきますので是非お付き合いくださいませ!今回は初回なのでJaLCについて簡単にご紹介します。
JaLCとは?
Japan Link Centerの略称で、日本で唯一のDOI※登録機関(RA(アールエー):Registration Agency)のことです。
DOIと聞いて、皆さま、Crossrefを思い浮かべませんでしたか??
DOIはCrossrefが管理していると認識している人も意外と多いのですが…、CrossrefはDOIを付与できる登録機関の1つにすぎないのです。したがって登録機関としてのお墨付きがあれば、Crossref以外でもDOIを付与できるのです。
JaLCは日本を代表する以下の学術機関が共同運営しています。
- 国立研究開発法人 科学技術振興機構 (JST)
- 国立研究開発法人 物質・材料研究機構 (NIMS)
- 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所 (NII)
- 国立国会図書館 (NDL)
JaLCが誕生した目的は、日本の研究成果を活性化させるために、国内の様々な機関が保有する電子的学術コンテンツ(雑誌論文、学位論文、書籍(報告書)、研究データ、e-learning等)の書誌・所在情報を一元的に管理するためです。それを実現するためにDOIを登録するシステムとして開発されました。
そして、2012年3月15日に 国際DOI財団 (IDF:International DOI Foundation) から、世界で第9番目のDOI登録機関(RA)に認定されたのです。
※[補足] DOIとは
DOI (Digital Object Identifier) はインターネット上のデジタル・オブジェクトに持続的にアクセスする仕組みとして、1990年代に考案されたものである。
(中略)
DOIの機能はシンプルで、個別のコンテンツに割り振られたID (DOI) とその所在URL情報をペアで保管し、DOIの問い合わせに対して所在URLを返すというものである。もし、コンテンツの所在URLが変わった場合、ペアの情報を更新する。そうすることで、持続的なアクセスが保証される。
どんなところがJaLCを利用しているの?
共同運営4機関それぞれが持つ代表的なシステムです。電子ジャーナルプラットフォームであるJ-STAGEや、学術機関リポジトリのJAIRO、国立国会図書館デジタルコレクション、NIMS Digital Library eSciDocなどです。これらに掲載されているコンテンツにDOIを付与しています。
また、学術コンテンツを保有している様々な機関や、学協会、民間企業などもJaLCを利用してDOIを付与しています。自機関のWebサイト上で公開している論文等のコンテンツや、研究機関の持つ研究データなどです。
このJaLC利用機関は2017年10月時点で34機関存在していて、正会員と呼ばれます。正会員のシステムを利用している団体(例えば、J-STAGEを利用している学協会など)は準会員と呼ばれ、間接的にJaLCを利用していることになります。
これまで、DOIを取得するのに海外サービスと契約しなくてはいけないのか、とか、コンテンツは日本語のみで英語は準備していない、などでお困りの方は、「JaLCを通じてDOIを取得する」という手段もありますので検討材料にしていただければなと思います。
興味を持たれた方は、是非JaLCの公式サイトも覗いてみてください。
ちなみに…、“DOI”は「ドイ」ではなく、「ディーオーアイ」と読みます!!読み間違えてた方はこれを機に、正しく読みましょう。