J-STAGEのアクセス数って気にしてますか?[PART2:ダッシュボード]

J-STAGE, 2023.10.11

こんにちは。ジェイミーです。

10月になって朝・晩の気温が20℃を下回るようになってきました。今年はインフルエンザがこの時期から急拡大しているので、予防接種も含めて外出する時は感染対策しておかないといけないですね。

前回の[PART1:アクセス統計レポート]に続き、PART2としてJ-STAGEの「ダッシュボード」についてお伝えしていきたいと思います。

1.J-STAGEのダッシュボードとは?

ダッシュボードは、2022年3月26日にJ-STAGEの編集登載システムから公開しているジャーナルの記事のアクセス数など利用状況を把握できる機能として追加されました。
今回もJ-STAGEに公開されているリリースノートや操作マニュアルの説明文、スクリーンショットを引用しながら説明していきたいと思います。
引用元の資料はこちらです。

まず、主な機能としては以下の3点です。

  • 発行機関がジャーナルのアクセス数などをグラフで把握・分析できるダッシュボード
  • 各種グラフのPDF保存機能
  • 各種利用状況ログのエクスポート機能

前回お伝えしました「アクセス統計サービス」の統計データを編集登載システムから画面上で視覚的に確認できるようになっている点が良いですね。
次に表示される各グラフには注意点もあるので、まとめてみました。

  • 検索エンジンなどのクローラーからのアクセス数が含まれている
  • 集計開始期間が2020年4月1日から前々日※のアクセス数を集計対象としている
    ※例えば2023年10月31日にダッシュボードで確認できるアクセス数は、2020年4月1日から2023年10月29日までのアクセス数です
    ※メンテナンス時はログ集計結果の公開が遅れることがある
  • 公開済記事へのアクセス数を対象としており、未公開の記事や本公開済の早期公開記事は対象外になっている
  • 「アクセス統計データ」と集計方法に違いがあり数値に誤差があるケースがある

それではダッシュボードの機能を見ていきましょう。

ダッシュボード

ダッシュボードの画面構成は、画面上部に集計期間の開始と終了日付が指定できるようになっており、指定した期間で「資料の統計情報」と「記事の統計情報」のタブからアクセス数など利用状況がグラフで表示される仕組みです。

画面右上の[?]アイコンは「ダッシュボード利用者向け操作マニュアル」へのリンクとなっているので、操作に困ったときにすぐに操作マニュアルを確認できます。

※引用元:J-STAGE発行機関向けダッシュボードリリースノート

「資料の統計情報」画面

ダッシュボード機能では、以下5つのアクセス数がグラフで表示されています。各グラフの説明はグラフ名の右にあるアイコンにマウスのカーソルを合わせると説明文が表示されます。

①単純アクセス数

全ての公開済記事の書誌画面/本文 PDF/全文HTML(公開されている場合のみ)へのアクセス数を日単位で合計し、指定期間内における推移が表示されます。

※引用元:J-STAGE発行機関向けダッシュボードリリースノート

表示されたグラフにマウスのカーソルを合わせるとアクセス数と日付が自動的に表示されます。

グラフの上にあるスライドバーを動かすと集計開始日と終了日の期間をその場で変更できます。以下の図では7月1日だった集計開始日を8月1日に変更しています。※表示は2日おきになっているので8月2日からになっています

②国・地域別アクセス数

全ての公開済記事の書誌画面/本文 PDF/全文HTML(公開されている場合のみ)へのアクセス数をどの国・地域からアクセスされているかランキング形式で表示されていますが、「世界地図を表示」をクリックすると地図として表示することも可能です。また地図にマウスのカーソルを合わせるとアクセス数が表示されます。

※引用元:J-STAGE発行機関向けダッシュボードリリースノート

③外部サイト経由のアクセス数

全ての公開済み記事の書誌画面、本文PDF、全文HTMLに閲覧者がどのような経路でたどりついているか直前に訪れていたWebサイトごとに集計されて表示されます。

※引用元:J-STAGE発行機関向けダッシュボードリリースノート

④ドメイン名別アクセス数

全ての公開済み記事の書誌画面/本文PDF/全文HTML(公開されている場合のみ)へのアクセス数をアクセス元のドメイン別に合計して表示されます。

※引用元:J-STAGE発行機関向けダッシュボードリリースノート

記事に認証設定をしている場合は「アクセス拒否数」のアイコンを選択すると、本文PDFや全文HTML(公開されている場合のみ)にアクセスしようとした件数が表示されます。

※引用元:J-STAGE発行機関向けダッシュボードリリースノート

⑤全文HTML/本文PDF/書誌画面のアクセス数

全ての公開済み記事の全文HTML(公開されている場合のみ)/本文PDF/書誌画面へのアクセス数を各画面別に日単位で合計し、指定期間内における推移が表示されます。

※引用元:J-STAGE発行機関向けダッシュボードリリースノート

この画面でもマウスのカーソルをグラフに合わせるとそれぞれのアクセス数がまとめて表示されるので、全体のアクセス数に対してどのページへのアクセスが多いか割合を調べる事もできます。

グラフの下にあるアイコンを選択するとそれぞれのアクセス数のみ表示することも可能です。

全文HTMLアクセス数のみ表示

PDFアクセス数のみ表示

書誌画面アクセスのみ表示

「記事の統計情報」画面

画面の左側に表示されている記事一覧からアクセス数を確認したい記事をクリックすると、右側に記事の情報と「資料の統計情報」と同じく単純アクセス数など5つのグラフが表示されます。

他には、検索ボックスがあるので単純なキーワードなどで記事を絞り込む事もできますし、検索式を使った高度な検索も可能になっています。

検索式の使い方は、J-STAGEの詳細検索ヘルプページに説明があるのでリンクをチェックしてください。

※引用元:J-STAGE発行機関向けダッシュボードリリースノート

ダッシュボードの機能を使ってみた感想としては、「アクセス統計データ」から同じようなグラフを表示させるには、それなりに手間暇かかるので、クリックだけでグラフとして視覚的に確認できる事はやはり便利です。

ただ、グラフのアクセス数は検索エンジンなどのクローラーのアクセス数も含まれているので純粋なアクセス数を調べる場合には、クローラーを除いたアクセス数も確認できる「アクセス統計データ」を利用する必要があります。

学会サイトなど一般的なウェブサイトでアクセス数を確認する場合、Googleの無料アクセス統計分析ツール「Search Console」を利用するケースが多いかと思います。

「Search Console」では、クローラーだけのアクセス統計情報も調べることもできるので、今後の機能改修ではクローラーからのアクセス「あり・なし」のフィルター機能は追加してほしいところです。

余談ですが、J-STAGEには利用者からのフィードバックフォームがある事をご存じですか?

「皆様からのフィードバックを広く募集し、今後のJ-STAGEへ反映させていく予定です。J-STAGEへのご要望等ございましたら、下記フォームよりご意見をお寄せください。なお、いただきましたご意見・ご要望に対しては、詳細な状況把握を必要とする場合等を除き個別のご返答はできかねます。予めご了承ください。」

フォームにはこのような記載があるので、J-STAGEを利用して気になる点などがあれば、まずはフィードバックフォームの利用をおすすめします。

各種利用状況ログのエクスポート機能

「資料の統計情報」と「記事の統計情報」は、集計対象・集計期間・出力対象を選択してTSV形式のテキストファイルで出力することができます。

※引用元:J-STAGE発行機関向けダッシュボードリリースノート

各種グラフのPDF形式での保存機能

ダッシュボードに表示されている各グラフをPDF出力することができます。※ダッシュボード画面上で非表示設定したグラフはPDFに出力されません。

※引用元:J-STAGE発行機関向けダッシュボードリリースノート

2.ダッシュボードの利用方法は?

以下編集登載システムへのログインURLから、いつも使っているユーザー名とパスワードでログインします。
なお、このダッシュボードも「アクセス統計レポート」と同じく編集登載システムにログインするアカウントに権限がないとログイン後のメニューに表示されませんのでご注意ください。

【編集登載システムログインURL】
https://www.jstage.jst.go.jp/edit

  • 編集登載システムにログインしたら「サービス管理」をクリック

※引用元:J-STAGE発行機関向けダッシュボードリリースノート

  • 次の学協会メニュー画面でレポートにある「ダッシュボード」をクリック

※引用元:J-STAGE発行機関向けダッシュボードリリースノート

対象資料の編集アイコンを選択すると別のタブに「ダッシュボード」が表示されるので、あとはそれぞれのグラフを利用します。

3.ダッシュボードの活用方法

J-STAGEはダッシュボードの「活用のヒント」を公開しています。

内容は「資料の統計情報」と 「記事の統計情報」の各グラフについて、「こう読み解く」と「活用のヒント」が書かれています。各グラフでそれぞれ視点の違う内容になっているので、グラフをどのように利用していいのかわからない場合に役立ちそうです。

例えば「単純アクセス数」で見てみると

「資料の統計情報」の場合

※引用元:J-STAGE発行機関向けダッシュボードリリースノート

「記事の統計情報」の場合

 

※引用元:J-STAGE発行機関向けダッシュボードリリースノート

それぞれかなり具体的な考察と活用のヒントが書かれているので、他のグラフも含めて編集委員会でジャーナルの運営戦略の検討材料にもなると思います。

なお、これらの統計データの利用は「活用のヒント」に以下のような記載があります。

1.2 ダッシュボードにて取得できる情報の利用について
『ダッシュボードにて表示およびダウンロードできる各種データについては、発行機関の判断においてファイル形式の変更やデータ加工、再配布等、態様を問わずご利用いただけます。また、それらを学会ホームページや SNS 等の広報媒体へ掲載するにあたっても、J-STAGEセンターへの申請等は不要です。』

電子ジャーナルは、ある意味一般的なウェブサイトと同じく利用者がインターネットを通して調べた時に検索結果に出てこないと読まれることはありません。このようなアクセス統計データは編集委員会内部での活用だけでなくオープンにできる情報はウェブサイトやSNSの広報活動に役立てられるのではないでしょうか?

4.J-STAGEのアクセス数に関するまとめ

今回は2回に分けて「アクセス統計データ」と「ダッシュボード」についてお伝えしてみました。

論文をJ-STAGEへ公開しただけで論文が引用されるようになったり、論文の投稿が増えたりすることはなかなかありませんので、論文を公開したら終わりではなく、「アクセス統計データ」と「ダッシュボード機能」のデータを活用して内部向けには「会員マイページのお知らせや会員へのメルマガによる周知・学術大会での企画講演やプロモーション・関連学会や国際会議の共同開催の検討など」、外部向けでは「発行機関のウェブサイトやSNSを利用した情報発信など」アクセスしてもらうための取り組みも必要になってきています。

とは言え、研究者が研究活動に費やせる時間が年々減っているのが現状です。

こうした状況に鑑みアトラスでは企業理念として学会活動に関わる研究者の負担を少しでも軽減し、研究活動に専念できるような環境作りのお手伝いをすると言うビジョンの元、J-STAGEの公開データ作成をご依頼いただいたJ-STAGE利用学会様には、このような統計データを編集委員会向けの資料にまとめてご提供するサービスもおこなっております。

ご興味持っていただけたらジャーナル公開支援サービスまでお問合せください。

See You Later !!