ゆるりとしたORCIDの連載 その①ORCIDって?
ORCID, 2017.09.19高橋と申します。こんにちは。ブルボン派です。相撲は安美錦です。
これから何回かに分けて研究者識別子ORCID(オーキッド)について書きたいと思います。
あまり難しくない内容にしますので、ORCIDを良く知るプロ筋の人にとっては物足りない内容になると思いますがご容赦ください。
ORCIDに何が登録されるの?
登録される内容は、大きく分けて次の2つに分かれており、これらの情報が研究者毎に登録されています。
①お名前や所属やメールアドレスなどの情報(ここでは基本情報と名付けました)
②発表論文や講演などの業績や賞歴などの情報(ここでは足跡と名付けました)
誰が情報を登録するの?
アカウント登録
アカウントは研究者ご自身が登録します。登録はコチラから
情報の更新
ORCIDでの登録情報は研究者自身が更新することができます。
これだけだと自己紹介サイトになってしまうのですが、ORCIDのキモは、ORCIDメンバーである第三者機関も情報を更新できる点にあります。
私は “研究者識別子”という単語を見たとき、直観的に本人のみが基本情報や足跡を登録していくものだと思ってしまいました。
しかし、よくよく話を聞いてみると、実はそれだけでなく、研究機関や学協会、大学図書館など研究者と関わりを持つ様々な第三者が研究者の活動記録を蓄積していくという点に大きな特徴があると理解できました。
この人はこういう人で、こういうことをやってきた、というプロフィールを「本人」と「研究者が関わった機関」で作り上げるイメージですかね。
情報の信憑性
もう1つのキモは登録した情報のソースが表示される点だと思います。
研究者個人が自分の情報を登録すると、悪意を持って言いたい放題に登録できます。
やろうと思えば、詐称した所属や業績の情報を登録することもできてしまいます。
しかし、第三者が登録した情報であれば信憑性の高い情報と言えます。
情報ソースの表示例
以下の①は情報ソースがCrossref。信用できる。
以下の②は情報ソースが本人。ソースが本人ばかりだと怪しい… と思われても仕方がない
ORCIDが更に重要になってくる未来は間違いなく、様々な第三者との連携が進みます。
そうなると、第三者機関がどんどん情報を登録するので、
研究者が自ら情報を登録する負担がなく、
情報ソースは信憑性のあるものだけが価値を持つ、
という状況になってくるのではないでしょうか。
今回はここまでにしたいと思います。
次回もお楽しみに。
[ゆるりとしたORCIDの連載]